「あっ……」


一目見て、きっと先生のお姉さんだと思った。



「突然すみません!あの…あたし、永都先生の教え子だった、三原花音です」



そう言って頭を下げると、その女の人も同じようにして頭を下げて言った。



「こんにちは。霧島薫(かおる)です。永都の姉です」



霧島薫……。

ああ、やっぱりお姉さんだったんだ。



永都先生と雰囲気がよく似ているから、そうだと思った。



「永都の教え子さんなんだ。わざわざ訪ねてきてくれたの?」


硬直するあたしに、薫さんは優しく笑いかけてくれた。