「鮭、好きだった?」


「魚は好きだからね」


「野菜は?」


「野菜も好きだよ」


「他には何が好き?何か作って欲しいのある?」



あたしの質問責めに、ネオは困ったように笑う。



「何でもいいよ。花音が作ってくれたのは、何でもおいしい」



何度聞いてもネオはこの答えだった。


そんなネオに、あたしはやっきになっていた。


ネオをもっと知りたい。

その思いが加速していた。


だけど、あたしが何か尋ねるたびに

ネオは決まって「何でもいいよ」と言った。