「どうぞ、お嬢さん」


あたしがシーツに包まりながら身を起こすと

ネオは熱いティーカップをそっと手渡してくれた。



「熱いから気をつけて」


「ありがとう」



口をつけると、いっぱいに広がった甘いミルクティーの味になんだかほっとした。



「花音はミルクティーが好きなんだね」


「うん、ネオは?」


「僕はいつもブラック」



そう言ってネオは湯気のあがるカップのコーヒーを啜った。