「花音、おいで」


差し出された手に誘われるがままに、あたしはネオの胸の中に飛び込んだ。



「花音!」



背を向けたあたしの名を、悠貴が呼ぶ。




――罪悪感さえも、このぬくもりに吸い込まれるように

あたしは、迷うことなくネオの腕にしがみついた。





「ごめんね、悠貴。さようなら」


悠貴に最後に笑いかけ、あたしはネオに手を引かれて歩きだした。