「もういいだろ?花音を解放してくれないか?」


「はっ?何言ってんだよ?」


「大切なら、奪われる前にちゃんと捕まえておくべきだよ」




ネオはあたしの肩を強く抱いた。


悠貴はそんなあたしとネオを睨み、大声をあげる。




「おまえ、何を勝手なこと言ってんだよ!」


「キミには花音を幸せになどできない」



ネオの言葉に、あたしはハッと顔を上げた。



「僕ならこんなふうに悲しそうな顔はさせない」


ネオはそう言って、静かにあたしの頬を撫でた。