「本当に、申し訳ありませんでした」


あたしは深く頭を下げて、張りつめた空気の個室を出て行った。


ピシャリと扉を閉め、乱れた襟元を正す。


そして、罪悪感に押しつぶされそうに高鳴る心臓を、沈めるように胸を抑えた。




ごめんね、お父さん。

ごめんね、お母さん。



そして

ごめんね、悠貴。



こんなに罪深いあたしを、許してなんて言わないよ。



でもね……


新しい恋に、真っ直ぐに向かっていきたいの。



きっとこの心の底にある空洞を、ネオが埋めてくれると信じてるから……。