「何すんだお前ッ」

 
 涙目で木藤が背中をすすりながら睨んでくる。


「アンタが寝てるから起こしてあげたんでしょっ!感謝しなさいよ」


「なっ・・・起こし方ってもんがあんだろーが!!!!」


「アンタは普通の起こし方じゃ起きないでしょーが!!」


 いつもと同じ、喧嘩の繰り返し。


 クラスメートも教師も慣れていたため、誰も文句は言わない。

 
 むしろ楽しんで見ている。


 こんな生活が入学式の次の日から繰り返されると、嫌でも慣れるだろう。