からっと晴れ渡った青い空に光が眩しい太陽。


 つい最近まで桜が散っていた地面も灰色の姿を現している。

 
 可愛いと評判の制服を身にまとい、そこを歩く。

 
 楠 春香 (クスノキハルカ) 16歳。

 
 希望で胸を膨らませ高校に入学してから早1カ月。


 学校は嫌いじゃなかった。

 
 そこそこになじめていた。


 友達にも評判のトレードマークのツインテールを揺らし、校門へと入る。


 玄関に着いた途端、柔らかい髪の毛の揺れが止まった。