─ー─ー 池田屋の表戸を開け近藤が声を張る。 それを合図に隊士達は駆け出した。 浪士たちが階段を下りて来るのと同時に 激しい斬り合いが始まった。 蛍は最初は外で隊士達の怪我の手当てや 傷を直したりしていたが、 しばらくして池田屋の中に入った。 中に入った瞬間 鼻を突く鉄のような匂い。 生臭い…。血の匂いだ。 いや、そんなことどうでもいい 急がなきゃ… 蛍は倒れている浪士をよけ 急いで二階へ向かった。