斉藤はそこまで言うと 自分の手を見て驚いた。 今 切ったはずの親指に 傷が全くないのだ。 蛍はそっと自分の手を後ろで組んだ。 血の出ている親指を隠すために でも斉藤が気付かないはずもなく... 「蛍...手を出せ」 あぁ~あ ばれちゃった... 『...ん。』 手を出すと斉藤は目を見開く。 蛍はさっき斉藤が切ったはずの指と全く同じ 指から血がでているのだから...