まぁ 帰る場所なんかないけど 私はそっと屯所をあとにした。 『何年ぶりだろう...外に出るの』 ふと辺りを見回すと 「はぁっ..はぁ...っ待って ちょっと戻って」 追いかけて来たっぽい沖田が 私の手を引っ張った。 ーあぁ めんどくさ..ー 手が触れたせいで沖田の心を聴いた。 めんどくさい...か...。 「もう一回屯所に戻って」 そう言って沖田は私の手をつかんで 歩き出す。