「何処行くんだよ‥。」


「愛しい人の所よ‥」
俺の母さんは
水商売をしている‥。
そこで知り合った
母さんより5歳年下の
20歳のホストに惚れたんだとよ。

「優‥ごめんなさいね‥♪」

「出てけよ‥。お前なんか俺の本当の親ぢゃねぇくせによ!!!ドンッ!!」

「キャッ!!優ちゃん‥。」
母さんは俺が殴って穴が
空いた壁を見ながら

「あんたはこんなんだから嫌なのよ‥。」

「ぢゃあなんで俺なんかを引き取ったんだよ‥。」

母さんは今まで俺が
見てきた笑顔の中で
一番の笑顔で‥

「そうねぇ‥。ただオモチャが欲しかったの♪」




あぁ俺は

今までこいつの
オモチャだったのか━‥





「ぢゃあね♪優ちゃん、あの人も喜ぶわ。優ちゃんが苦しんでくれて‥♪」


ガチャン━‥

親父も俺が嫌いだった。
でも煙草の吸いすぎで
去年、この世を去った━‥


俺は親父だけは
味方だと思っていた。