『…言えない……。』 君島は下唇を噛み、 『………。』 一瞬にして、皆黙り、口を開いてはいけないような雰囲気が漂っていた。 『……えっ?』 君島の声に皆が顔をあげると、 『蒼空…。』 蒼空が君島の膝に手をかけていた。 『だよな…言ってくれ。』 翔一は覚悟を決め、 『ママには早く帰ってきてほしいもんね。』 知佳は蒼空を抱き上げた。