青山社長も前にある椅子に座り、前のめりになりあたしをのぞき込むように見てくる。







『えぇ。青山社長のせいですよ。あたしはあの日、本当に結婚する予定だったんです。けれども、あんなことがあり、駄目になりました…。』





『…なるほど。そこで提案だが、私はもう帰る時間だから、そろそろ場所を変えて、そのことについてゆっくり詳しく話そうか。』





『今座ったばかりなのに場所を…変える…んですか?』




あたしは何となく、嫌な予感がした。