『あたしは、昔から仁って呼んでるもん!関係なーーい!』





『はぁ…?!あんたとか散々呼んでたくせに?』





『そうだっけ?』




とぼけてみせた。





『まぁ、いいよ!か…か……』





『菊原でいいよ!普段はどうせ、お前とかなんだし!それに…仁らしいし。』




あたしは、仁の鼻に触れた。







『なぁ、もういいよな……』





『何が?』




仁はあたしの頬に手を置いて、親指でそっと唇を撫でた。