ただ、仁や翔、潤悟や周りの人たちが憎まれていないのが、不幸中の幸いだと思う。







-- 夜。-----




夕方過ぎに拓巳くんは塾へと行き、西野家が帰ったあとから呑み会のようになった部屋には、疲れて寝てしまっている人たちばかりになった。







『結局…俺らだけになったか!』





『風邪引いちゃうから、部屋に連れてこう。あっちの部屋に、由美と有沙ちゃんと日高と金井さん。で、こっちの部屋に赤堀とパパと先生を。布団出してくるから!』