「慎――――!?」

『俺が中学生に見えるか?』



「な、直樹さん!?」

 俺は思わぬ来客に驚いて、体を起こした。

『あ、俺も居るから』

 直樹さんの後ろから慎が顔を出した。

「2人して……一体どうやって……」

『椿ん家の秘密くらい知ってる。和室の窓の鍵がいつも開いてるって事もね』

 こいつら……窓から?

「それ不法侵入だから警察呼んでいい?」

『それってボケてる?』

「いや大真面目」

『じゃあやめろ』


「ってか何しに来たんだよ。用無いなら帰れよ」

 1人で居る方が楽だ。

『あのなぁ、俺達お前の事心配して来てんぞ?』

「……あそ」

 俺はどうでもいい、という風に呟いた。
 それが直樹さんの勘に触ったのか、直樹さんは少し大きな声で言った。

『彼女が消えたからって、ウジウジしとっても意味ないぞ!』


「うるさいっ!!」

『なっ……』

「放ってといてくれよ……!」