ここで2つの疑問が生まれた。

 京介の母親はもう、生まれ変わったのか?

 そして、京介の標的が千秋なら……京介はどうするのだろうか。
 自分の為に、千秋を犠牲にするのだろうか……?

 いいや。

 俺は首を振った。

 京介に限って、そんな事は無い。
 皆、友達だもんな。
 うん、千秋は彼女だけど。


『――――なんす。ひいじいちゃんの時代、どうやって事件が終わったかは分かんないっす。勿論、どうやって始まったのかもっす』

『そうですか。今日はありがとうございました』

『どういたしましてっす』

 俺が思索している内に、唐松さんの話が終わってしまっていた。

 ……唐松さんって何者?

 俺は何だか無性に唐松さんに会ってみたくなった。

 唐松さんに会って、もっと詳しく話を聞きたいなぁ……。