(デカ女!壁になってて前見えない!)

(そうだぞッッ!)




毎週月曜日に行われる朝の朝礼。


男子生徒から大人気のうちの高校の生活主任、小林もえ-コバヤシモエ-(通称もえ先)を見るために必死な男子達。もちろん俺もその中の一人。





そんな俺達の前に立つ女、児山彩-コヤマアヤ-。通称デカ女。
うちの学校始まって以来の長身で、女子の中じゃ一番。今でも記録更新中らしい。
この前計ったときは確か…175だったって言ってたな…。




そんでもって、俺の好きな人…でもある。



でも、幼なじみだからこそ、なかなか告白できないでいる。



うちの高校は特殊で、全校生徒が集まるときの整列方法が、二列構成の背の順で、女子が前。女子の一番後ろの人の後ろから男子が背の順で整列。
だから、俺達にとって、彩が前にいるのは壁があるようなもの。


皆は"デカ女"って呼んでるみたいだけど、俺は違う。



「彩、デカい。邪魔だからしゃがめ。」