『ご馳走さまでした…今日は本当にゴメンなさい』 お客さんにそう言ってタクシーに乗った。 圭輔に電話すると、後ろで騒がしい音が聞こえる。 『今から帰るね』 『おぅ、先に寝てろよ!今梨花たち来たから。』 梨花さんが圭輔の店にいるならって安心した。 久しぶりに一人で暗い部屋に帰る。 (この家、こんなに広かったっけ?) 圭輔がいない部屋は明かりをつけても暗かった。