目覚めた私は自分がどこにいるのか、

理解出来なかった。


『起きた?』


女の人が私に気付いて話掛ける。


『…あの?ここ…私…なんで?』


『やだ!覚えてないの?昨日、お腹が空いて倒れそうになってたでしょ?』


『あっ…!!すいません寝ちゃったんですね…』




クスっと女の人は笑った。


『家出か何か?おうちの人が心配するから電話しなさい』


『私に心配してくれる親なんていませんから…迷惑かけてゴメンなさい…もう失礼します』



私は体を起こして帰ろうとした。


女の人は少し考えて、私をじっと見ていた。