それから、数日間が過ぎていた。


結局、梨花さんに話すタイミングを見付けられないまま、


話せる機会をうかがっていた。



(焦ることじゃないし、ゆっくりでいっか…)



圭輔も馴れない仕事で毎晩疲れた顔で帰って来ていた。


ただ一緒に眠る日が続いていたけど、


圭輔が隣にいてくれるだけで安心できた。



あの日から、ちゃんと早く帰って来てくれているし、

遅くなる時は、必ず電話してくれた。



《愛してる》


それだけで充分幸せだった。