「行ってきまーす」
快晴。空は青く、太陽がここぞとばかりに輝き、冷たい風が吹く清々しい朝だ。
昨日、あたしは失恋をした。けれど気が重くないのはきっと水谷のおかげだな。
なぜか失恋ではなく水谷のことが頭に浮かんで寝れなかった昨日。
「なんでだろう・・・?」
慰められて、一緒にいてくれて、とびきりスマイル。しかも爽やか。それだけ。
たったそれだけで眠れないとはなんなんだ。
もしかして・・・恋しちゃったのか!?
「あたしって単純・・・(泣)」
「へぇ?柳って単純なんだ?(笑)いーこと聞いたッ♪」
「・・・なんで水谷がここにいるの。なんでって俺もガッコ行くからですけど?そこにたまたま君がいたから昨日のことも気になってたし?話しかけただけですけど?」
すっごい笑顔で話すなんて卑怯だ。
まともにかおなんてみれるかぁーっ!!!
「だからってなんで並んで歩くんだよ。あと話しかけてくんなっっ!!」
・・・あたしのこーいうところがイヤ。ちょっと言い過ぎちゃうところがダメだってわかってるのに・・・。
「いいじゃん。おれは柳と話したいし。ガッコも行くんだから♪」
「勝手にすれば・・・」
「勝手にするーっ♪」
あとはくだらない話をしながら教室に入った。