「そんなんじゃ、
前川さんに嫌われちゃうぞ~!!!
ワハハハハハ!!!」
「なっ!!!!!!!」
そう。
噂はやっぱり広まっていました。
しかも、誤った噂ではなくなった。
本当の事だから、尚更僕は下手に否定したり出来ずにいた。
そうだね。前川との接点は変わらずにないけれど、
周りの奴らにからかわれるようになったっていうのは前と変わった事だな。
周りの人は何かあると、
「早く告れよ」とか
「咲ちゃん」「前川」とか
僕をニヤニヤ見ながら言ってくる。
それに対して僕も僕で、
一言一言に反応しちゃって
顔が赤くなったり、
ムキになったり、
時にはこっちまでニヤけてしまったりする。
そして、周りはそういうのがまた面白いようで、
からかいはどんどんエスカレートしていき、
いつの間にか僕のいる
1年4組では
「杉浦は3組の前川咲がすき」
というのが公認されてしまっている。
くっそ~!!
てめぇら、覚えとけよ!