そして、急いで公園を後にした。



走っていると、朝日が私を包んでくれる。


温かくて、優しい...




胸に抱えたまま、家まで一直線。


来るまでは長くかかったと思ったけど、帰りは、ほんの数分に感じた。




エレベーターで一気に上がり、部屋に着いた。


高ぶった感情を押さえるため、深呼吸をして中に入る。




暖房を付けて、コートを脱いだ。鞄も置いて、椅子に座る。



自分が何を入れたか、それと隼ちゃんが何を入れたか・・・覚えてないし、分からない。




ドキドキの心を押さえつけるように缶を撫でた。


久しぶりって....



「・・・それじゃぁ..」



待ちに待ったこの時。


ずっと・・・ずっと、長野原公園に置きっぱなしのタイムカプセル




――今、開けるときが来た。



そっと蓋に手をかけて、ゆっくりと開ける。



・・・中に入っていたものは――?