「顔が気になるんなら、その顔を最初っから隠してしまえばいいのよ。」
「え、えぇぇぇぇ~っ!!?」
「よく聞きなさい?優希。
このパーティーの別名はね……、仮面deナイト!!」
「か、仮面~!?」
「そう。このパーティーの招待客はね?誰にも素顔をさらしちゃいけないの。パーティーの間中、仮面をつけて参加するのよ!!」
そう言って。
理子はここ一番のドヤ顔をして、私に微笑む。
なんなの!?
なんなのよ、そのパーティー!!!!
怪しい!!
怪しすぎる!!
怪しいにもほどがある!!
「はぁぁ~っ??
なにそれ!!!」
「わかんない?コレはね……
地位も、肩書きも、外見も、ぜ~んぶ取っ払って、お互いの素顔を見合いましょうってコンセプトのセレブ限定・婚活パーティーなのよ!!!」
そう自信満々に微笑むと、
理子は私の胸元を持っていた手を乱暴にドサッと外した。