その事実に気づいた瞬間



かいたことのない冷たい汗が背骨をツゥと伝う
手足がどんどん冷たくなっていって
恐怖のあまりにガタガタと指先が震える。


顔からは血の気という血の気が全てサァっと引いていく。





「ど、どうしたの!?」

「顔、真っ青だよ!優希!!」




私の表情の変わりように驚いて、心配してくれる優しい友人達



だけど…
私の心は後悔でいっぱいだった





どうしよう…!!
私…取り返しのつかないことしちゃった…!!





どういういきさつかはわからないけど…
アレが本当のレンの姿。





そんな彼に向かって、
知らなかったこととは言え、
私は最悪の言葉をぶつけてしまった。



あの日の私を信じてくれてた彼の信頼を
裏切るような一言を。






――最悪…






最悪にもほどがある。

きっと彼は、一瞬にして私を軽蔑したに違いない。