やめればよかった


つまんないプライドなんて捨てればよかったのに



弱虫な私は、そんなコトすら気づかずにヒドイ言葉を次々に口にする。





「あんなキモメン、相手にするわけないでしょ?
あんなヤツ、こっちからお断り!
ちょっと…からかっただけなんだから!!!」





フン!!と鼻息荒くしながら力説すると




「へ~ぇ??そうだったんだ~。」



後ろから…
どこかで聞いたことがある、怒りに満ちた声が聞こえてきた。






――え……??





この声……
まさかっ…!!!!!






信じたくない気持ち
確かめたくない気持ちを込めて後ろを振り返ると…




そこには苦虫を噛み潰したような顔をした理子と
見たこともない、超絶イケメンのオトコが立っていた。