イケメンキラーから一夜にしてキモオタキラーに大変身してしまった、私・遠山優希。
そんな私の変化を知りもせず、気づきもしない親友達は
「会ってみた~い!!」
「理子に電話、理子に誰か電話してよ~!」
「気になる~!イケメン気になる~!!」
私の恋をネタに大騒ぎ。
――はぁ…、疲れる…。
どっときた疲れを飲み込むように、近くにあった紅茶に手を伸ばすと
「マジ!?近くにいるなら来ればいいじゃん。
あぁ、優希もいるよ??
御苑の近くのいつものカフェにいるから~!!」
このグループきっての行動派ヤコちゃんが
「みんな!!理子、今からくるってさ~!!」
ありがた迷惑にも理子に電話をかけ
よりにもよって一番めんどくさいオンナを呼び出してしまった。
「ふふっ!コレで優希のカレの秘密が明らかになるわね。」
嬉しそうに微笑む友人達に、ズーーンと暗くなる私。
い、言えない!!!
理子にだけはレンの真実は告げられない。
そう思った私は…
「ち、違うの!!!」
大声を上げて、みんなの話をさえぎった。