どんなに思い出そうとしても、思い出せない、この記憶。
でも…
すっぽんぽんの体に
ベッドの横に落ちてる、乱れた衣服
これは…
この状況は…
どう考えたって間違いない!!
「私…ヤッちゃった…よね??」
頭を抱えながらベッドにドサリと倒れこむと、部屋に置かれたテーブルの上に1輪のバラの花が置かれているのに気づく。
――も、もしかして…!!!
割れそうに痛む頭にムチ打ってテーブルまでのそのそと歩いていくと、そこには紅い真紅のバラが1輪と、白いメッセージカードが置かれていた。
『おはよう、ヴィオレッタ
昨日は素敵な夜をありがとう。
僕は仕事があるので先に出ます。
今度はこのバラの花がしおれてしまうまでに、もう一度会いましょう。
じゃあね
あなたのアルフレードより』