この私が!!
この私がこんなキモオタ男にホンキになっちゃうなんてぇ~っ!!!
その鬱憤(うっぷん)とモヤモヤを心の奥にゴックンすべく、次々と焼酎と刺身を流し込んでると……
「あははっははぁ~~~!!
レン、好き~~~!!!
キモオタだけど好き~~~~!!きゃはははは~♪」
恥ずかしいことに
私は完全に記憶を失っていた――……。
「ちょ…っ!優希!?
大丈夫!?飲みすぎなんじゃない!?」
「うひゅ~。ら~いじょ~びゅ~♪」
完全に私という意識を失った私。
世の中の人はコレを“記憶のない状態”と呼び、コレは完全なるトランス状態。
恐ろしいことに私はレンにギュウっと抱きつきながら、ガンガンに管を巻いていたのだ。
「レン~、好き~。」
「祐吾さん~!!!どうすればいいの、コレ~!!」
「知るか!!てめぇのケツはてめぇで拭け!!」
「そんなぁ~!!」
「うひゅ~。
理子も好きだけどぉ~。
レンの方がもっと好きぃ~~~!!」
その言葉をトランス状態の私が発した瞬間
「「り、理子!!??」」
祐吾さんと、レンは目を見合わせる。