「普通は嫌でしょ。
こんな格好のオトコの隣で歩くの。」


「まぁ…ね?」


「じゃぁなんでキミは平気なの?
最初は俺の隣で歩くのすっごく嫌そうにしてたじゃないか。」





ハァと軽くため息を吐いた後、カレは私の顔をジッとみつめる。




まあ…
確かにねぇ…。



最初はコノヒトのビックリ秋葉ファッションに度肝を抜かれたけど…、なんでだかカレが気になる。


理由はわからないけれど、気になるんだから仕方ない。





理由はわからないいけど惹かれちゃうんだよなぁ、カレに。






「ムリしなくていいよ、ヴィオレッタ。
僕、ココでバイバイしても全然平気だから。」





だから…
こんな淋しいコト言って、私に背を向けようとしたカレに向かってこう言い放ってしまった。





「ちょっと待ちなさい!!」


「へ……??」


「私は嫌なんかじゃないわ、あなたの隣にいるの。」


「……??」


「そりゃ最初はビックリしたけど……、今は気にならない。
ムリなんてしてない。
私はあなたのコト、もっと知りたいと思ってる。」