沈黙のまま
お互いがお互いを
キョトンとした顔で見つめ合うこと、数十秒。



「僕…こんな格好なんだよ?
こんなオシャレな街でご飯なんて食べたらキミのほうが変な目で見られるよ?」



真剣に
心配そうな表情で
言葉を紡ぐ、アルフレード。





そんなカレが滑稽で“クスッ”と笑うと、



「えぇ…!?なんで笑うわけ!?」



アレフレードは突然プゥっとほっぺたを膨らませて怒り出す。





――カワイイ!!




なんだ、このへんちくりんな生き物は!




キザなくせに
服装はダサダサで
育ちはよさそうなクセに
なんだかキケンな香りのする
ちょっとカワイイ
不思議な生き物。




そんなカレが面白くて


「ゴメンゴメン、アルフレードがあんまりにもかわいいから。」


クスクス笑いながらカレの背中をバシバシ叩くと



「……。
変なオンナ……。」


アルフレードは呆れたようにそう呟く。