自分の中ではありえない、恋心



それを認めるのに時間はかかってしまったけれど…
こうやってあなたと対峙するとよくわかる



私はあの日のレンに恋をした。




カフェで会った
イケメンスーツのレンにじゃなく


銀座で会った
アキバ系のキモオタ・レンに恋をしたんだ――……





「レン。あの日の私をイイワケしたりなんてしない。
弱くてずるくて、自分かわいさにあなたを傷つけた私を許して欲しいなんて、ずるくて言えない。」



「……。」



「でも…ね?
コレだけは伝えたくて、ココにきたの。」






そう言うと




「…なに??」




レンは一歩ずつ私の前に近づいて
私のまん前で立ち止まると、
私のお面をゆっくりはずした。