「レイヤ、ご飯何がいい?」




「んー…、唐揚げっ!」




「はい、オムライスね。」




「え、俺の意見無視?!」




私の大好物、オムライス。




今日はレイヤといちゃいちゃ(そこまでベタベタしてないけど)出来て、機嫌がいい。




だから、オムライス。




唐揚げは明日作ってあげるよ。




お仕事頑張ったご褒美にね。




レイヤは納得いってないのか、台所でも私の後ろをうろうろ付きまとう。




犬か。




「なーなー、エリコぉ。」




「うるさい、あっち行ってなよ。」




野菜を切り刻みながら、後ろにいるであろうレイヤに言う。




見られると、集中できないよ。




仕事場でも、たまにレイヤは私を見てる時がある。




最初は何とも思ってなかったし、バレてもどうでもいいって思ってた。




でも、今は二人の関係を知るのは二人じゃなきゃ嫌だから、ハラハラしぱなっし。




バレたら、女子社員たちの制裁が怖いし、仲を壊されたくない。




こんなにも、私はレイヤが好きなんだから。




そんなことを考えてると、温かいものが身体を包んだ。




レイヤだ……。




「……ちょっと、指切る。」




「俺の指あげるわ。」




いらんわ。




「……ご飯遅くなっちゃうよ?」




「そらアカン!」




ガバッと離れた、レイヤ。




私の指より飯かよ。




それよりも、離れた温もりが恋しい。




レイヤはリビングに戻って行く。




台所からはリビングが筒抜けに見える。




ぶーたれたレイヤはソファーでゴロゴロ。




私も早く作り終えて、レイヤとゴロゴロしたい。




私は料理する手を早めた。