「レイヤ、今日は会社?」
「今日は行かへんよ。」
やった。
心の中でガッツポーズ。
レイヤは部長で何かと忙しくて、少し生真面目なとこがあるから度々休日出勤する。
だけど、今日は休み。
久々に二人でのんびりできる。
私はいつの間にか鼻歌歌いながら、室内にある観葉植物のちっちゃなサボテンに霧吹きをかける。
名前は、サボちゃん。
レイヤにはネーミングセンス無いって笑われた。
それを思い出したら、なんかムカついたから、レイヤを睨んだ。
「な、なんやねん。」
「………うるさい。」
「は、はい。」
サボちゃんに霧吹きかけ終わると、ソファーに寛ぐレイヤの隣に座る。
二人で選んだソファー。
付き合って一年くらいして、同棲した私たち。
「俺、毎日エリコ朝飯食いたいねんけど。」
真面目にそんなこと言うもんだか、最初プロポーズかと思った。
だけど、一年で結婚を決めるのは早いから同棲しようってレイヤが慌てて付け足したのを聞いて納得した。
そうだよね、早いよね。
でも、どこか落胆した私もいた。
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