「ただーいまー。」




誰もいないマンションの部屋、私の声だけが響く。




レイヤは上司だから私より帰宅が遅い。




只今、夜7時。




レイヤはいつも8時くらいに帰ってくる。




お気に入りのパイル生地のクリーム色の部屋着に着替え、晩御飯の準備に取りかかる。




今日は唐揚げ。




レイヤの大好物の一つ。




ちゃっちゃと作り上げて、ソファーでゴロゴロしながらレイヤの帰りを待つ。




「レイヤ、まだかなー…」




今の私はレイヤ一色。




やっと恋人同士になった私たち。




少しはツンデレ解禁しようかな?




なんだかんだで、レイヤに甘い私。




だから早く帰ってきて?




段々と重くなる瞼。




遠ざかるテレビからの笑い声。




私はいつの間にか寝りに落ちた。