そのときの彼の後ろ姿が、毎朝の風景にぴたりと重なった。


朝でも夕方でも通学でも帰宅でも、私はただ、彼の背中を見送るだけの存在でしかない。


その現実を今、とてつもなく寂しいと感じた。


現状で満足なんて大嘘。

もっと彼のことが知りたい。

もっと一緒の時間を過ごしたい。

もっと、もっと。


私、彼のことが好きなんだ。

目が覚めるように、はっきりと自覚した。