「…それ、いいね」


「…っえ?」


「これだと雪乃ちゃんの真っ赤な可愛い顔、すぐ見れる」



そう言って触ったのは左耳の後ろでくくられた髪の束で。



「それに…キスもしやすいしね」



そしてニコッと屈託のない笑顔を見せると、頬に小さくキスされた。



「な……なに、して…!!」



唇の感触が残る頬を押さえながら、先輩を見る。



こっちはこんなに緊張してるというのに…!!