「どうなされたんですか? それは…」


「なんでもない!!」


咄嗟に日記を背中に隠した。



「図書室に行かれたんですね」



シェリーの疑いのない笑顔に私はひきつった表情しかできない…




「…うん、この本が気になって………

けど、字が読めないの」




「それでは、私がお教えしましょうか?」


「いいの!?」


「はい」


「じゃぁ、お願いします」


急な展開に驚きながらも有り難くお願いした





それから、私は時間が有る限りシェリーに字の読み書きが出来るように教えてもらう事に…







―1週間後





「出来たっっ!」


「春奈様!凄いです!!
1週間で完璧に読み書きが出来るなんて」



シェリーは大袈裟な位に褒め拍手してくれている



「シェリーの教え方が
上手なのよ」


実際、学校の先生になれるんじゃないかって程にシェリーの教え方は上手で分かりやすかった



「いえ、そんな…」






―これでルイスの日記が 読める……


ルイスにとっては迷惑かもしれないけど凄い気になるんだ







「春奈様、早速あの本を 読んで見てはいかがです」


「うん」


「私は部屋を出ておきますので、何かございましたらお呼びください」