――――――


私は1人で泣いていると 後ろから誰かに抱き締められた…



「また、1人で泣いているのか」


「ルイス… 」


私の耳元で話すルイスの吐息が肌に触れ、それだけで胸がドキドキとうるさくなる




「どうした…
誰かに何か言われたのか」




「……………。
ねぇ、ルイス…」


「なんだ」


「もし、私が神に選ばれた人間じゃなかったら花嫁になんてしなかった?」



本当は聞いてはいけないと思っている


でもずっと考えていた…



「………」


「ねぇ、」


私は不安でいっぱいだったんだ…




「どう、答えてほしい?」


「正直に言って」





「俺は……………







春奈が神に選ばれた人間じゃなくても

花嫁にするつもりだ」




「……え…」


嘘……
そんな事言われたら私…




「春奈は俺の花嫁になるのは嫌か?」


「…やっぱりルイスは
ずるいわ

嫌か、なんて聞かれたら イヤだなんて言えない」

苦しい程ドキドキしているのを悟られないようにわざと憎まれ口を言ってしまう…




「ああ…」


「そういう策略?」


「…かもな」



「……………。

本当にいいの?
私、全然姫らしくないし
ルイスの事何も知らない……」