それをみていた者はうっとりと見惚れていて
ある者はお似合いだと言い…
ある者は姫と魔王が婚約をした方がいいと言っていた
―確かに、私なんかより ずっとお似合いだ
私の見た目はエレン姫だけど、中身は全く違う…
今まで、庶民として生活したから全然姫らしくないし器用な方でもない
ドレスなんて自分では選べないし踊ることもできない
―…私は近くにいた兵に気分が悪いと言い席を外した
私は外に出ていつもの庭に行きベンチに座る事にした
ここなら誰も来ないだろうから…
1人泣いた…
こんなに苦しいなんて思わなかった
初めは胸がドキドキしたりして、とても嬉しかった…
自分は恋してるのだと
でも、ルイスに冷たくされただけで傷ついたり
さっきみたいに他の女性と踊っていただけで胸が苦しい
もしかしたらルイスが愛していたのはあの姫なのかもしれない
私はルイスの花嫁なのに 1番遠くの存在のようだった
けど考えてみればルイスの事を全くといって何も知らない
ルイスはどんな事がすきなのかどんなものが嫌いなのだろう…
私はルイスが何を考えているのかも分からない
優しくしたり、冷たくしたり…
全部わからないわ…