「……………。」
やっと会えたと思ったらあの態度はなによ…
私は奥歯を噛み締め流れ出そうな涙をぐっと我慢した
「ルイス様は舞踏会が
嫌いなのです…
だから今日は苛立っていらっしゃるだけですのであまり気になさらないで下さい」
「…ありがとう、シェリー」
――――
私は舞踏会についてシェリーに教えてもらったり
ドレスを選んだり化粧をしてもらい
そして、夜になった…
「……………」
しかし、私は憂鬱な気分だった
初めての舞踏会で緊張というのもあるが
また、ルイスに冷たくされたらと考えたら胸が締め付けられていた
「大丈夫ですよ!
とてもお綺麗ですから
自信を持って下さい!!」
俯く私に明るい声で励ましてくれたシェリーに微笑み返した
―ガチャ
「準備はできたか?」
ルイスが部屋に入ってきて、私の姿を見ると固まってしまった……
「―…やっぱり変かな」
私は赤いドレスにいつもより濃い化粧、髪は片方にまとめておろしていた
「いや…そんな事はない…」
ルイスは私から顔を背けて言った
耳を赤く染めながら…
そんな様子に憂鬱だった気分は消え胸が高鳴り始めていた