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ルイスは宣言した通り、魔族達に亜人を奴隷にさせる事を禁じた
魔王の言うことは絶対なのか奴隷制度は瞬く間に無くなっていったようだ
しかし、その代わり魔界では花嫁についての噂が絶えなかった
私はマントのフードを深くかぶっていたから顔までは知られていないけど
自分の事を噂されるのは 気分が良いとは言えなかった
―――数日後
いつものようにシェリーと部屋でくつろいでいると…
―ガチャ
「春奈」
「ルイス!どうしたの?」
突然、部屋にルイスが現れ胸の鼓動が早まる…
ここ数日、ルイスとは
忙しくて会えないでいた
「ああ、春奈…
今日の夜舞踏会がある。
春奈も俺の花嫁として
一緒に出てもらう」
ルイスは無表情でいつもより機嫌が悪いのか視線を反らしながら言っていた
「―…舞踏会?」
舞踏会ってあの童話の中とかに出てくる??
不機嫌な彼に恐る恐る…
「絶対出なきゃだめ?」
と聞いたが返事は即答に
「ああ」
それだけだった…
「…分かったわ」
「――準備をしておけ」
―バタン……