エレベーターは途中で止まる事なく下へ下がっていく。




沈黙が私達を包む。





「じゃあもう一回…。」





私のあごを片手で上に持ち上げて……




また唇が重なった…。






私の唇を包む直樹さんの唇から舌が入ってきて……



私の舌を見つけた直樹さんの舌が、音を立てながら絡まる…。






……チーン……





1階に着いた音がした瞬間、お互いパッと唇を離して扉の方を向いた。




開いた扉の向こうにはお客さんがいて…。



さっきまでキスしてたエレベーターから足早に立ち去った。




私の右手はまた直樹さんとつながっている。




なんか夢みたい。





さっきまでご飯食べに行くだけの仲だったのに…。




キス……しちゃった…!