「弟が悪かったな。」



「直樹さんが謝らなくてもいいよ。」





「昔の優介の事、何か聞いてるか?」



「荒れてたとか、いろんな子と遊んでたとか…。そのぐらいかな?」



「この前の電話の女、その遊んでた奴の一人かもな…。」



「直樹さん、優介の遊んでた子知ってるの?」



「まぁな。よく家に連れ込んでたからなぁ〜。」




家に連れ込んでた!?




なんでそんなことわかるの?




まだ私に隠してる事ありそうだな…。




「一人暮らしの直樹さんがなんでそんなことわかるの?」




「えっ!あぁ…えっと…。」



めちゃくちゃ動揺してるし!




「私、部屋の感じからてっきり一人暮らしだと思ってたんだけど…。」






「女ってそーゆーの鋭いのな。
間違ってはいないけど当たってもいない。

…あの部屋は俺と弟の二人の家なんだ。」



観念したのかぽつりと話し始めた。