しばらく歩くと、進行方向に赤い光があるのに気付いた。




「あっ!あれ屋台!?」




赤い光は提灯の明かりだ。



赤い提灯がぶら下がっているのはトラックの屋台だった。




トラックのそばには4人掛けのテーブルが3つあって、すごくレトロな雰囲気がする。




私、こーゆーのテレビでしか見たことない!



実物を見るのなんて初めてだよ。



「ここ俺の行きつけのラーメン屋。めちゃくちゃうめーぞ!」



そう言うと慣れた感じでテーブルに座ってラーメンを二つ頼んでくれた。



「てっきりバーに行くのかと思ってたよ。」



「あそこだと知り合いが多いからなぁ。」



そう言うと直樹さんはポケットからタバコを出して火をつけた。




「大丈夫か?」



「えっ!
あぁ、タバコ吸っても大丈夫だよ!」



「そうじゃなくてー…。
おまえの事!」



そうでした!



「うん。とりあえず落ち着いた。」



「そっか。」



そう言ってまたタバコをくわえる。