「優介!!」



教室のドアの方からそう呼ぶ声に私は俯いてた顔を上げる。





見上げた先には女の子が立っていた。



肩まで伸びたさらさらのストレートにぱっちりした目のその子は、かわいいと言うより綺麗な子だ。





「おまえっ…。

何でここに…!」



優介は私の右手を離してその子の方に行ってしまった。





誰、この子………?




予想に反して優介の口から『おまえ』なんて言葉が出たからなんだかびっくりしちゃった。



おまえって呼ぶってことは、かなり親しい子なんだよね…?



なんか心の中がもやもやする。





でも優介かっこいいし、女の友達はたくさんいるはず…。



私はそんなかっこいい人の彼女なんだから、こんなことでヤキモチ焼いてちゃこの先もたないよ!








離れた距離にいる二人を眺めながら自分を納得させていた。