視線を窓際に移すと、優介が横向きに座ってクラスの男子としゃべっている姿が見えた。



あっ、目が合った!



私に向かって笑顔で手を振ってる。



あぁ、あの笑顔ツボだなぁ。



私だけに向けられる笑顔。



独り占め





「川嶋〜!お前、前向いとけよー!」



あーあ、また先生に注意されてるよ…




「川嶋ってかなり明るくなったよね〜。」


後ろで陽菜が言った。


「えっ、そうなの?」



昔は暗かったとか?



「なんか荒れてるっていうか近づきにくい感じがしたよ。あんな明るくなったのって2年になってからじゃないかなぁ。」



知らなかった。



「なんで明るくなったの?」

「さぁ。本人に聞いてみたら?」


「えっ、聞けないし!ってゆーかそーゆーのはもっと早く教えてよ!」


「いや、二人とも順調そうだったし昔の話はいいかと思って。」



明るくなったのは私と出会ったからかなぁと思うのは自惚れかな?


でももしそうだとしたら…。



すごく幸せだ!



やっぱり昨日の事は言うのやめよう。



きっと誰かのいたずらだよ。



私は、優介を信じる。