最後の食器の洗剤を流し終えて、私と柴崎さんは2階に上がった。




時計を見ると夜中の1時を回っていた。




「じゃあ俺は帰るわ。

家でサンタを待ってる奴がいるからね〜。」



「柴崎さんパパなんだ!」



「そっ!

6歳と4歳の息子達がいるんだよ。」




「柴崎さんって…何歳?」



「何歳に見える?」




いや、年齢不詳だから聞いてみたんだけど。



その合コンとかにありそうなノリの質問はちょっと困ります…!




「ん〜…、36歳ぐらい?」



「おっ、正解!千佳ちゃん鋭いね〜!

はい、ご褒美!」




私の掌に落ちた一つの鍵。



これは…?




「店の鍵だから、帰るとき下閉めてってね。

直樹が片付け終わったら渡しといて!」




そう言って柴崎さんは息子さん達の待つ家に帰って行った。